現場監督の仕事って何するの?近隣挨拶編

現場監督について

現場の中で現場監督って何をしているのか?

何かフラフラとこれと言った作業するでもなくホウキとちり取りをもって歩いている現場監督、暇そうにしていると思ったら大間違い、何をしているのか解説していきたいと思います。

まずは工事着工前には近隣挨拶がものすごく大切になってきますので近隣挨拶から解説していきたいと思います。

近隣工事挨拶

着工前に必ず近隣挨拶をします。

住宅街の場合は隣3件ずつ、向かい3件後ろ3件が基本と言ったところでしょうか。

マンションの1階など上に住居がある場合は工事の振動や打撃音が響くので2階3階までは挨拶に回ります。4階より上の階はポスト投函で回ります。私の場合は管理人さんとなるべくコミュニケーションをとり、気難しい方、何か工事制限の必要な方はいないか情報を集めるようにします。

雑居ビル(テナントビル)の場合は基本的に建物全部回ります。

工事後のお施主様と近隣の関係、工事を円滑に進めていく中で近隣挨拶は大切な仕事になり、色々な方がいるので特徴を押さえていきます。これを間違えると竣工までなかなか大変な思いをさせて頂いたりします。

基本的に「よろしくお願いします」と頭を下げられて怒る方はいないのですが、極々稀にですが

同じ建物でそもそも工事やらないでほしい

何て仰られたりする場合もあります。

それは極論なのでお断りさせていただいて、どう進めれば負担が少ないのか、と言うお話で解決にあたります。

近隣挨拶で私は特に下記に該当する場合は注意しながら進めます。

  • 工事案内の紙のみポスト投函で対面拒否される方
  • 何度伺っても不在でお会いできず、ポスト投函のみになり着工しなければならなくなった方
  • 何らかの理由で特定の時間に音出しの禁止、もしくは作業員の通行をやめてほしいと言われる方
  • 雑居ビルの飲食店でランチ営業がある場合
  • クリニックなどのヒアリング時に工事音で声が聞こえないと仕事にならない場合
  • オフィスなどデスクワークの方が多い会社で工事音の制限がある場合

順番にご説明します。

工事案内の紙のみポスト投函で対面拒否される方

インターホンを鳴らした段階で「工事案内ね、ポストに入れといて」と仰られる方は非常に多いです。正直これ自体は問題ないのですが、工事案内を読んでいただいていない場合に作業開始時間に関して問い合わせを受けることがあります。対策としてはポストイン時に「お時間とらせて申し訳ないのですが●月●日から約●日間工事にはいります。●時から●時までの作業になり、音の出ない工事に関しては夜間で作業員が出入りすることがございます。」とお伝えするようにしています。

何度伺っても不在でお会いできず、ポスト投函のみになり着工しなければならなくなった方

皆様それぞれのライフスタイルがあり、何度伺っても会うことは愚か、インターホン越しでもお話しできない場合があります。こういった場合は工事案内をポストに投函し工事を着工する流れになりますが、稀に「工事をやること自体聞いていないし知らない、うるさいから今すぐやめてくれ」と問い合わせを受けることがあります。もはや工事側からすると衝突事後に近い衝撃なのですが、これに関しては工事を止めるわけにいかないので、説明するお時間を頂くようにします。私は工事が終わればその建物にはメンテナンスに行く程度で常時建物に関わることはなくなるのですが、お店がオープンしてからもお客様と住主様の関係は続いていきますので、事を荒げないように最大の注意が必要です。

何らかの理由で特定の時間に音出しの禁止、もしくは作業員の通行をやめてほしいと言われる方

先にもありますが、色々なライフスタイルの方が多いので、午後からしか音が出せない、午後からは出入りが多いので作業員を通らせないでくれなど無茶なお話しも出てくるのがこの業界、13時から17時までしか音が出せないとなると、単純計算で作業が倍の時間かかってくることになりますし、午後は歩けないとなると午前中しか工事できないことになってきます。

お施主様に説明し、工事が倍の金額に変更になるという旨を伝えて進めます。なんてそんなにスムーズに事が進むわけがないので、他に何かいい案がないのかなど含め、頭を捻り、何処かに終着点を探してお話しさせていただくようにしています。

夜、働いている方が真上に住まわれている場合は何時から何時まで寝ているのか、その場合他の近隣含め夕方以降の音出しは可能なのかなど、職人さんそのもののライフスタイルまで変わってくるので、調整が非常に難しい条件になってきますが何処かに終着点を設けないと進まないので関係に歪が出ないようにこちらも最大の注意が必要となってきます。

雑居ビルの飲食店でランチ営業がある場合

ランチ時の11時30分から2時30分までは音出ししないでね、と言うのは割と多く一般的な印象ですが、こちらの解決策は割とあって、職人さんの食事の時間そのものをずらしてもらったり、音が出る作業は11時30分までに終わらせ、ランチ終了時までは組立だったり、音が出ない作業を進めるといった策をとり、解決にあたります。問題は何らかの理由で挨拶に行かなかった(お施主様や設計会社様が行くと言っていたが回れなかった、挨拶に行ったが定休日でヒアリングできなかった)場合が肝となり、情報共有していないと、工事を着工し、当日の11時30分に「ドンドンドン!工事をやめてください―」なんてことに繋がります。

クリニックなどのヒアリング時に工事音で声が聞こえないとクリニック側が仕事にならない場合、オフィスなどデスクワークの方が多い会社で工事音の制限がある場合

まずは問い合わせいただきました、他テナントの方にお時間とっていただいて、どんな音が出るのかを実際に説明します。意外と「それくらいなら大丈夫かな、ずっとこの音が鳴り続けるわけじゃないんでしょ?」と仰っていただけることもあるのですが、「この音じゃ仕事にならないな」と言われてしまった場合、こちらはフル夜間工事に(マンション、住宅街ではまず、無理なのですが)切り替えていきます。「今日は何時から何時までが予約が入っているので何時から何時までなら作業可能です」と言われても対応しきれないのは目に見えているので、切り替えて進めていきます。また、工事費用も大きく変わってくるのでお施主様と相談しながら進めていかねばなりません。

まとめ

  • 工事業者は工事が終われば終わりだが、お施主様はそこからがスタートなので近隣挨拶を怠り、お客様と近隣の方にしこりが残らないように注力する。
  • 色々なライフスタイルがあるので何処に終着点があるのか、頭を使い、時には夜間工事に切り替える。

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