お店を出したい、何処に設計を頼めばいいの?設計会社選びのポイント解説

よくある疑問

新規出店、新規開業、店舗開業をする際に悩むのは何処に設計を依頼するのが自分のイメージを具体化できるのか?これは出店者様に一番悩ましいところだと思います。お店を作りたいけれども何処に相談すればいいのか分からない。そんな方々に何処に工事と頼むとどういった特色があるのかを解説いたします。

設計会社に依頼をした場合

まず設計会社に依頼をした場合のメリットは、何よりもデザインのクオリティの高さと言えるでしょう。検索して上位に検索結果として並んでいる業種は設計会社であることが多いです。

ですが、一言に設計会社と言っても、飲食店を得意とする会社なのか?美容関係を得意とする会社なのか?オフィス設計を得意とする会社なのか?私の経験上、全業種を得意とする設計会社はいません。

それは施工会社も同じです。

まずは自分の出店したいお店の業種に特化した設計会社を選ぶ必要があります。

自分のイメージに近い設計会社を探し、何度か商談し、そこで担当者様選びに移るわけですが、

・年配の設計者の多くは自分の得意なデザインパターンが決まってきているので、設計者と自分の好みが合致したデザインである必要があります。経験豊富な設計者のその得意なデザインパターンにお施主様の要望を組み込んでいくことが多い印象です。

・中間層の年齢の方は割とこなれた感じで素早くデザインを提案していただけることが多く、知識もついてきているので安心感と安定感があります

・若い設計者の多くはまだまだ粗削りながら、新しいデザインをどんどん提案し組み込んでいくことを苦としない方が多く見受けられます。相談にも意欲的に乗ってくれることが多く、真新しいデザインを提案してくれることも多いかと思います。

皆プライドを持ってデザインしているので良し悪しなのですが、気に入った設計会社の工事写真などを基に「このお店の設計担当は誰ですか?」とストレートに聞いて担当者様を探すのが良いかと思います。

施工会社に依頼をした場合

施工会社に設計を依頼する際は、恐らく提携している設計会社様の紹介や、個人設計の紹介に繋がってくると思います。基本的に施工をメインで行っている会社で、図面を1から10まで揃えられる施工会社は聞いたことがありません。

気に入ったお店の工事を施工した施工会社でしたら、「このお店が気に入って問い合わせしたのですが」と聞くことがスムーズに話が進んでいくと思います。

また、「このお店のこの材料が気になる」など問い合わせると、その材料の単価や、特徴なども応えてくれる会社が多いと思います。

ここで最も注意しておきたいことは「図面は書かないし、書けないけど現場で打ち合わせしながら進めましょう」といった提案、これは図面と言うゴールが見えない状態で走り出すのでロクな結果に繋がりません。金額に関してもかかった分請求されてしまい、予算の大幅に超えていくと言ったケースも存在します。

また、ゴールがない状態で工事がスタートすることになるので、オープン日程が決められず、工事が終わらないと言った相談もよく受けますので、施工会社に問い合わせをした際には、設計は誰が行うのか?設計費用は?と言った話を必ず打ち合わせてから進めていくようにしていただいたほうが良いかと思います。

上記のような問題は個人の職人さんに依頼しても多く起きている印象です。せっかくお店を出店するのに悔いのない出店になるように充分気を付ける必要がございます。

設計施工会社に依頼した場合

設計施工会社を言うのは、設計デザインから、内装工事まで丸っと一括で発注できる会社様です。

さして設計会社に依頼した際の注意点と変わりはないのですが、設計から内装工事までを1社で行うわけではなく、基本的に工事は外注となります。

その外注が先が一見の会社なのか、それとも提携先で長い付き合いがある施工会社なのかにより大きく話は変わってきます。

と言うことはそこの設計施工会社の気に入った店舗の工事を行った業者様の選定に注意が必要です。しっかり提携の施工業者様がいることを確認し、何処の施工業者様が気になる店舗の内装工事を行ったのか確認して進める必要があると思います。また、施工業者様が現状工事が混み合っている場合は、いつからならそこの施工会社様が工事に入れるのか確認することも必要かと思います。

お施主様より業者指名が入りますと、当然ながら施工業者は喜び、いつも以上に気合が入るのは人間なのでわかるかと思います。

一生のうちに店舗を新規出店することなんて、そう多くないと思いますので、今後、長い経営を行っていく中で1,2日急いでオープン時に悔いが残るよりも、確実な工事を行ってお店をオープンしたほうが良いのでは?と私は思います。

個人設計に依頼した場合

設計デザイン、特にテナント設計会社に関しては非常に独立がしやすい業種のように感じております。早ければ、設計会社に就職し、2,3年で人脈を作りInstagramなどで活動をし、独立される方も全然いらっしゃいます。

独立したばかりの個人設計士は若く、やる気にも満ち溢れ仕事を多く抱えながら活動される方が多く見受けられますが、ここでの注意点は仕事を抱えすぎて業務過多になっていないか、ということです。

また、経験が浅い中で本当に特化して出店したい業種の設計が得意なのか?と言うことも注意点かと思います。美容業界のみの設計経験を得て独立した方も、仕事が欲しいがゆえに飲食店の設計にも手を付けていくと言ったことが多く見受けられます。

特化した設計であれば問題は多くないのですが、飲食店設計とオフィス設計では新築工事と店舗工事くらいの差が出てきますので、本当に得意な業態なのかに注力する必要があると言えるでしょう。

経験豊富な個人設計の方の特色としてはヒアリングからイメージパース提出までの流れも速く流石と言ったテンポで進めていただくことが特徴です。何か問題が生じた際の対応の良さもメリットと言えます。デメリットとしては自分が抱えられる仕事量を良く理解しているので、案件が重なってしまっていたり、状況に応じて数か月待ちと言ったことがあることが難点となります。

また、業界も長いので施工会社を選りすぐって自社デザインに対する施工部隊を確保していることも特色かなと思います。

結局何処に頼むのがベストなのか

各社色々なメリットがあり、得意不得意が分かれるかと思いますが、

ここでは自分のオープンしたいお店の業態に実績が多い設計施工店、経験豊富な個人設計士に依頼をすることが一番スムーズと言えるかと思います。何故なら一括して発注でき、設計から内装工事までの打ち合わせ、契約、工事、お引渡の全てを1社様で完結できるからです。

時間的なコストを考えても非常にスムーズかと思いますが、必ず注意していただきたいポイントは、自分のオープンさせたい業種に特化した設計施工会社であるということです。また、工事の経験、実績数にも要注意です。設計会社とは理想をかなえるデザインの基盤を作っていただく業態です。焦らず、じっくりと探すことをお勧めしたいと思います。

工事のコスト面などに関しては引き続き記事にしていきたいと思います。

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